Yang, Jeng-How et al, Predictive symptoms and signs of laboratory-confirmed influenza, Medicine. 2015 Nov;94(44):e1952.
成人のインフルエンザ患者の、問診や迅速検査の診断精度に関して検討したスタディです。
P:台湾の2つの都市部で、18歳以上の成人で上気道症状を呈して外来クリニックを訪れた人
(上気道症状:発熱、咳、寒気、頭痛、倦怠感、咽頭痛、鼻汁、鼻閉、筋肉痛の1つ以上)
平均33歳、基礎疾患を持つ人の割合も10%程度
E:各症状や問診(統一された質問票)、RIDT(迅速抗原検査)
O:インフルエンザ診断の精度
・Reference standardとしてPCRや培養は適切と思われます。
・ExposureとComparisonは互いに独立して評価されています。
・Exposure、Comparisonともに再現性も問題ないと思われます。
Reference standardと問診は全員に実施されています。
迅速検査は実施されていない人もいます(臨床判断でするかしないかを決定した?)
結果は以下です。
発熱、咳と、咽頭痛、くしゃみ、soreness(痛み、苦痛といった意味のようですが、どこの痛みのことなんでしょう?)などの組み合わせが有用なようです。
私個人としてはインフルエンザの人がくしゃみをしてるイメージはあまりないんですが、皆さんどう思われるでしょうか。
咳のNLRが0.1(0.02-0.42)であり、咳がない場合には可能性はかなり下がるようです。
迅速検査(RIDT)も陽性・陰性尤度比ともにそれなりに有用なようですが、前述のとおり全員に実施されているわけではないので、選択バイアスの問題で過大評価されている可能性はあるかもしれません。
私個人としてはインフルエンザの人がくしゃみをしてるイメージはあまりないんですが、皆さんどう思われるでしょうか。
咳のNLRが0.1(0.02-0.42)であり、咳がない場合には可能性はかなり下がるようです。
迅速検査(RIDT)も陽性・陰性尤度比ともにそれなりに有用なようですが、前述のとおり全員に実施されているわけではないので、選択バイアスの問題で過大評価されている可能性はあるかもしれません。