家庭医療専門医の勉強記録

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【読書ログ:アルケミスト】内省で運命を知る

 
 アルケミスト 夢を旅した少年


本書で得た学びを簡潔に言うと、
内省の機会を定期的に持とう。
それが「人生においてなすべきこと」に気付くことにつながる。
である。

こう表現するといかにも陳腐だが笑、正直この本は今の私にはあまり刺さらなかったので、多少学びが得られただけでも良いとしよう。

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羊使いのサンチャゴが、彼を待つ宝が隠されているという夢を信じ、アフリカの砂漠を越えピラミッドを目指す物語。
星の王子さまに並び称されるほど有名な作品らしい。


この本では、繰り返し「運命」という言葉が出てくる。
人間の意志をこえて、人間に幸福や不幸を与える力のこと。あるいは、そうした力によってやってくる幸福や不幸、それの巡り合わせのこと[1]。
人生は天の命によって定められているとする思想に基づいて考えられている、人の意思をこえて身の上に起きる禍福[2]。
将来のなりゆき[2]。 wikipediaより
本書における意味は、「人生においてなすべきこと」みたいな感じだろうか。
「夢」という言葉も、近い意味で使われているような気もする。


本書の後半で、サンチャゴが自分の心と対話するシーンがある。
対話前に、錬金術師がサンチャゴにアドバイスする。
おまえの心に耳を傾けるのだ。心はすべてを知っている。それは大いなる魂から来て、いつか、そこへ戻ってゆくものだからだ 122p
 
おまえの心があるところが、おまえが宝物を見つける場所だからだ 123p
 
おまえは自分の心から、決して逃げることはできない。だから、心が言わねばならないことを聞いた方がいい。そうすれば、不意の反逆を恐れずにすむ 124p

心の声を聴くことが、自分の運命に気付くことにつながると。
このあたりの考え方は、禅やマインドフルネスにも通じるように思った。

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雑感:
ACIDMANアルケミストは、本書を題材にして作った歌らしい。
読んでいる最中、何度もリフレインしていた。