応用哲学を学ぶ人のために
以前読んだ本で引用されていた本。
上記書籍は、パート毎に執筆者が異なる。
この中の「幸福の形式」という論考を読んだ感想のメモ。
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幸福(客観的幸福)と、幸福感(主観的幸福)は違う。
麻薬でトリップして、幸福なまま死ねば、主観的には幸福だが、客観的には幸福とは言い難い。
逆に経済的余裕があり、家族円満で、仕事も充実して、すべてに恵まれて客観的に幸福であっても、主観的には不幸ということもありうる。
ただし真に客観的ということはあり得ず、あくまで多くの人が合意する、間主観的なものにとどまる。
仏教が目指すところの一つは、自我の境界線の曖昧さを認識すること(無我)であるから、その主観と客観の垣根が取り払われた境地なのかもしれない。